チームクリーン東濃

第三者承継
（従業員承継）

設備工事業

設備工事業

工場や店舗の設備メンテナンスを通じて
空間の快適性向上に貢献

　代表の小川正名さんが設立したチームクリーン東濃は、工場や飲食店などにおいて空気中に飛散する粉塵を吸引除去し、快適な環境を整える設備のメンテナンスを行っています。小川代表は、息子さんが進路を選択する際、会社を継ぐのではなく別の道に進みたいという意思を聞き、第三者への承継を考えるようになりました。
　そうした中で候補に挙がったのが、入社時から「いつかは自分で起業したい」という思いを小川代表に伝えていた津野聖也さんでした。入社当初から仕事に真摯に向き合い、お客様への丁寧な説明で設備メンテナンスに対する理解や信頼を深めていく津野さんの姿を見て、「この人なら安心して会社を任せられる」と感じた小川代表は、事業承継を打診。一方、津野さんも、専門性が高く空間の環境改善に貢献できるこの仕事にやりがいを感じており、「この仕事で夢だった独立を果たそう」と、小川代表の申し出を受けることにしました。

しっかりと事業承継計画を
立てたことで
事業の強みや
今後のビジョンが明確化

　「個人事業だったこともあり、当初は簡単に事業承継できると思っていた」という小川代表と津野さん。2025年４月の事業承継に向けて中津川北商工会に相談したところ、思っていた以上にしっかりと計画を立てる必要があることが分かり、商工会を通じて岐阜県事業承継・引継ぎ支援センターに支援を依頼しました。特に、承継後は新たな土地探しや作業場の建設が必要だった津野さんは、創業に不可欠な資金調達に大きな不安を抱えていました。
　そこでセンターでは、事業承継計画と資金調達に必要な書類の作成をサポート。また、小川代表が所有する機材などを双方が納得する条件で承継できるよう仲介し、契約までに導きました。小川代表は、「この仕事は、現場でお客様と直接接する機会が多い仕事。津野さんは、私がずっと大切にしてきた『お客様に目を向けること』を実践し、徐々に信頼を得て、仕事も増え始めています。いい状態で事業を渡す道筋を立てることができてよかったです」との言葉に、今回の承継に対する満足感を滲ませます。津野さんも、「事業承継計画を立てたことで、今の仕事を俯瞰して見ることができ、金融機関にもスムーズに説明することができました。これからも、今まで培ってきた技術やお客様を第一に考える姿勢を守り、社員にも伝えていきたいです」と、小川代表から学んだ技術や思いを大切に受け継いでいく決意を語ります。