合成樹脂原料やリサイクル処理した再生原料を製造販売する美濃化学工業。後継ぎがいなかった吉田健司さんは、60歳を迎えて第三者承継を考え始めました。その後、岐阜県事業承継・引継ぎ支援センターを知った吉田さんは、同センターのサブマネージャーにM&Aについて相談。マッチング支援を受けて、現社長の尾﨑俊也さんに出会いました。
尾﨑さんは、廃棄物の収集や処理、リサイクルなどを全国規模で手がけるアカルタスホールディングスグループの代表者。これまで複数のM&Aによってグループを拡大してきました。近年、同グループがプラスチックのマテリアルリサイクル事業に注力する中、美濃化学工業がM&A先を探していると聞き、すぐに手を挙げました。収集したプラスチックをリサイクル原料として再生する美濃化学工業は、資源循環のパイオニアをめざす同グループにおいて重要な役割を担うと期待されています。
樹脂廃棄物をリサイクル
後継ぎがいない吉田さんは、どうしたら後継ぎが見つけられるか悩んでいました。そんな時、岐阜商工会議所が主催するM&A講習会に参加。それまでM&Aは大手企業が行うものと思っていましたが、講習会で中小企業にも可能性があると感じた吉田さんは、M&Aを検討し始めました。
サブマネージャーがサポート
吉田さんは、2020年に岐阜県事業承継・引継ぎ支援センターに相談。同センターのサブマネージャーはすぐに会社を訪問し、M&Aの方法や支援内容を詳しく説明したほか、M&A仲介会社を紹介し第三者承継をサポート。その後も吉田さんに寄り添い、株式譲渡契約にも立ち会いました。
打合せ中の尾﨑社長
吉田さんと面談し誠実な人柄に惹かれました。契約までには工場火災という思いがけないアクシデントもありましたが、吉田さんが築かれた会社を信じていました。吉田さんは、現在顧問として取引先と良好な関係を維持していただいているのでM&Aによる顧客離れもなく順調に事業継続できています。また、当グループに当社が加わったことによりシナジー効果が生まれ、新たな事業展開の可能性が広がりました。
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