1954年に左官材販売で創業した株式会社イトウ建材店は、その後、2代目である伊藤裕一さんが外構・エクステリア工事をスタート。職人の技を大切に、地域密着で品質の高い施工を行ってきました。後継ぎである太一さんが、家業を継ぐために同社へ入社したのは8年前。しかし、しばらくは仕事を覚えながら受注拡大に注力し、事業承継に着手することができませんでした。
そこで裕一さんは、2021年に岐阜県事業承継・引継ぎ支援センターに支援を依頼。父子が抱く思いを共有しながら事業承継計画を立て、現在は創業70周年を迎える2025年の世代交代を目標に、事業や資産の承継を進めています。太一さんは承継を通じて自社の強みを再認識し、将来的には裕一さんが築いた外構・エクステリア事業に次ぐもう1つの柱となる事業を展開したいと、意欲を見せています。
店舗内の様子
裕一さんと太一さんは「いつかは事業承継を」と考えていましたが、毎日の忙しさに追われて、何から始めていいか分からないまま日々が過ぎていく状況でした。人材不足や高齢化により、太一さんが行っている業務を引き継ぐ人材がいなかったことも忙しさの要因になっており、太一さんはそこに承継後の課題を感じていました。
事業承継計画発表会
相談を受けた岐阜県事業承継・引継ぎ支援センターは、専門家を派遣して事業承継計画書の作成支援を始めました。それぞれが抱く思いを出し合い、これまで同社を支えていた瑞浪商工会議所や顧問税理士とも連携しながら、課題解決法や承継までのスケジュールを確認。最後には関係者への事業承継計画発表会を開催しました。
施工見本を展示
事業承継計画を立てる中で会社の強みや課題、行うべきことが明確になり、承継への意識も高まりました。今後は瑞浪商工会議所や顧問税理士にサポートしてもらいながら必要な人材確保や株式譲渡を2025年の代表交代に向けて進めていきたいと思います。
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